袋麺、余ってない? 「サッポロ一番塩らーめん」を [のざき]の店主が雑アレンジ

のざき

納谷ロマン

緊急事態宣言の発令以降、自炊が苦手な人がスーパーで買い込んだ袋麺やカップラーメンなどの、即席麺たち。しかし、自粛生活がいざ始まってみると、自炊は一種の娯楽へと昇華し本格的な料理にハマったという面々がかなりいる。そうなると、袋麺は戸棚の奥底に眠らせがちなのだ。そこで、肥後橋のバーミヤンこと[のざき]の店主・野崎宏明さんが雑で簡単な5つのアレンジメニューを開陳。自宅で雑な自炊を撮りためている、カメラマンの西島渚さんが、調理&撮影をしてくれました。

リモートでメニューを
ヒアリング。
調理&撮影も
リモートで。

自粛生活の開始と同時に、袋麺とかカップラーメンを買いだめしたりしていませんか?

筆者は「サッポロ一番塩らーめん」2セットくらい買ったものの、消費しきれずめちゃくちゃ困っています。僕と同じ状況の人も少なくないんじゃないでしょうか。

そこで、雑なアレンジに定評がある肥後橋の[のざき]の店主・野崎宏明さんにアレンジメニューを依頼。そのアレンジメニューを、雑な自炊を撮りためているカメラマンの西島渚さんに伝授。自宅で実際に調理&撮影をしてもらいました。

用意する食材とメニュー名を伝えたら、Zoomを繋いで料理を開始。作り方はその場でヒアリングしながら調理と撮影を進行。
メニューを考えた人
野崎宏明(のざきひろあき)
野崎宏明
バーガーショップや牡蠣料理酒場、海外を放浪するニート期間などを経て、2019年に自身が好きな料理を提供するローカルフードショップ[のざき]をオープン。「ガパオライスみたいなやつ」や「インド2種盛」と、雑なネーミングかつ奇妙なメニューを考えるのが得意。
撮影をした人
西島渚(にしじまなぎさ)
西島渚
1989年生まれ。大阪市立工芸高校・映像デザイン科卒業。スタジオ勤務を経て、2011年からフリーランスとして活動を始める。雑誌、広告などで撮影。まだ誰のものでもない料理や、食べさしの料理など味のある料理撮影の名手。不定期で、雑な自炊の写真を自身のインスタグラムに投稿している。

どことなく、
ファミレスの味!
カルボナーラ
みたいなやつ。

材料

・サッポロ一番塩らーめん:1袋
・ベーコン:好きなだけ
・ピザ用チーズ:ひと掴み
・水:200mlくらい
・豆乳:100mlくらい(牛乳でもいいよ)
・バター:ひとかけ
・卵黄:ひとつ
・ブラックペッパー:ちょっと

作り方

① フライパンを火にかけバターひとかけを溶かす。バターが溶けてフライパンが十分に温まったら焼き目がつくまで、ベーコンを炒める。
② ①に水200ml、豆乳100mlくらいを入れ、沸騰させる。
③ 麺を投入し、ピザ用チーズをひと掴みほど加える。握ったとこからはみ出すくらい、気持ち多めに。付属の粉末スープを1/4ほど入れて味を整える。
④ 全体的に馴染んだら器に盛り付ける。
⑤ テッペンに卵黄、仕上げにブラックペッパーをちょっとかける。

ポイント

チーズとベーコンの量で味のパンチ力がグッと変わります。ジャンキーでわんぱくな味わいにしたい人は、「これくらいかな」と思った量の倍入れちゃってください。

米×麺の
炭水化物ボム!
塩そば飯
みたいなやつ。

材料

・サッポロ一番塩らーめん:1袋
・豚肉:好きなだけ
・水:150mlくらい
・ごはん:小っちゃい茶碗1杯分
・ごま油:少し
・ごま:適量(あったら)
・ねぎ:適量(あったら)

作り方

① フライパンに油をひいて豚肉と卵白を炒める。豚肉に火が通ったら、水150mlくらいを加えて沸騰させる。
② サッポロ一番塩ラーメンの袋を開けずに、包丁の背など硬いもので叩いて、ある程度粉々にする。
③ ①のフライパンに②を入れて、水気が無くなるまで混ぜる。
④ ご飯にごま油を少しかけて、よく混ぜておく。
⑤ ③の水気が無くなってきたら、④を投入。
⑥ チャーハンを作るノリで、木ベラでほぐしながら炒め合わせて皿に盛る。
⑦ てっぺんに卵黄と、あればゴマとネギをちらす。

ポイント

油がガツンと強く、塩気も効いた仕上がりなので、ビールがめちゃくちゃ進みます。キンキンに冷えた350ml缶を2〜3本用意しておくのがオススメです。

超濃厚、
だけどヘルシー!
担々麺
みたいなやつ。

材料

・サッポロ一番塩らーめん:1袋
・キムチ:好きなだけ
・水:200mlくらい
・豆乳:300mlくらい(牛乳でもいいよ)
・ラー油:ちょっと

作り方

① 水200mlと豆乳300mlを鍋に入れて、沸騰させる。
② 沸騰したら、サッポロ一番を投入し、規定時間茹でる。
③ 茹で上がったら、付属の粉末スープを半分ほど入れて混ぜ合わせ、丼に盛る。
④ 真ん中にキムチを好きなだけ乗せて、ラー油を回しかける。

ポイント

沸かした豆乳(牛乳)に水を入れるとプックプクに泡が出るので、吹きこぼさないように注意が必要。火加減を気にしつつ大きい鍋でやるのがベターです

サラダ感覚で
イケる!
冷製パスタ
みたいなやつ。

材料

・サッポロ一番塩らーめん:1袋
・アボカド:半分
・プチトマト:3個くらい
・水:500mlくらい
・オリーブオイル:大さじ1
・ブラックペッパー:少し
・フレッシュバジル:(あれば)

作り方

① アボカド半分をキューブ状に、プチトマト3個をくし切りにしてボウルに入れる。
② 鍋に500mlの水を入れて沸騰させ、麺を2分30秒くらい茹でる。
③ 麺が茹で上がったらザルにあけ、氷水で締めて水気をしっかりと切る。
④ ①のボウルにオリーブオイル大さじ1、ブラックペッパー少し、粉末スープ1/3くらいを入れてよく混ぜ合わせる。
⑤ 器に盛り付けてフレッシュバジル(あれば)を千切って散らす。

ポイント

オリーブオイルと粉末スープが分離しないようによく混ぜるのがポイント。味見して味が薄ければ、ちょっとずつ粉末スープを足して調整してください。

餡は、冷蔵庫に
あるモノを
ぶち込むだけいい!
おこげ餡かけ
みたいなやつ。

材料

・サッポロ一番塩らーめん:1袋
・小松菜:適当(冷蔵庫にある野菜ならなんでも)
・シーフードミックス:適当(豚肉でもいいよ)
・水:500mlくらい(麺茹で用)
・水:300mlくらい(餡かけ用)
・片栗粉:大さじ1
・ゴマ油:少し
・ゴマ:あったら
・ネギ:あったら

作り方

① 袋麺を開けて、麺を4等分に割る。水500mlを沸騰させ、型崩れしないようになるべく麺を触らないようにしながら1分ほど茹でてザルにあける。
② フライパンに油を多めに引いて、①で湯がいた麺を揚げ焼きにする。両面にええ感じの焼き目がついたら、取り出しておく。
③ 鍋に300mlの水を入れて、粉末スープを3/4くらい、小松菜(野菜ならなんでも)とシーフードミックス(豚肉でも)全部を入れて沸騰させる。アクが出たら取る。
④ 具材に火が通ったら、大さじ1杯の片栗粉を水50mlくらいで溶かした水溶き片栗粉を投入してとろみをつける。
⑤ 揚げ焼きした麺を皿に盛り、上から④の餡をかける。
⑥ 最後にゴマとネギを散らす。

ポイント

茹でた麺を揚げるときに水分をよく切らないと油がめっちゃ跳ねます。注意してください。あとほっとくとすぐ焦げるし、焦げると味が劇的にマズくなるので、目は離さないようにしてください。

パスタにおこげ、
そば飯……
袋麺の可能性は、
無限大だった!

偶然落ちた麺が「塩らーめん」の「し」の字に。かわいい。

いかがでしたか?最初は「ほんまに美味しいアレンジができるのか?」と、不安だったものの、実際に作ってみてもらうと「サッポロ一番塩らーめん」ってことを忘れてしまうほどな、変幻自在っぷり。しかも、そのどれもが美味しい!ただし、いくらアレンジしたとしても袋麺を毎日食べるのはしんどいというカメラマンからのタレコミも。いくら美味いといえど、食べ過ぎは禁物というワケですな……。

もし、これはトライしてみたい!と思ってくれた方は、3日に1食くらいを目安に導入するのがオススメかもしれません。

企画・文:納谷ロマン
メニュー監修:野崎宏明([のざき]店主)
撮影:西島渚
編集:平山靖子(おかん)

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