ActiBookアプリアイコンActiBookアプリをダウンロード(無償)

  • Available on the Appstore
  • Available on the Google play
  • Available on the Windows Store

概要

S1507

1902年、ウィーン生まれ。工芸美術学校時代にロクロに魅了され陶芸を学ぶ。戦争の影響でイギリスに亡命し、ロンドンを拠点に作陶。93歳まで美しく歳を重ね、戦中の激動を力強く生きたその姿勢も共感を集める。今年で没後20年。Lucie Rie Archive,Sainsbury Centre for Visual Arts,University of East Anglia, UK1925年 オーストリア応用美術・現代美術館Photo:cMAK/Aslan Kudrnofsky Estate of the artist姫路市立美術館1 0 月3 1 日( 土)~ 1 2 月2 4 日( 木)ー調和の器・永久の憧れーうつわと わ没後2 0 年 ルーシー・リー展Photo(Saiko Fukuoka)/Gen Hiraga Text/Taku Okayama美しいその作品のみならず、生き方も含め陶芸家ルーシー・リーは女性のあこがれの的。2010~2011年の回顧展も大人気だった彼女の展覧会が新たな構成で今秋、姫路にやってきます。展覧会に行くその前に、彼女が大好きだという陶芸家・福岡彩子さんと作品の魅力を予習しましょう。卒業したウィーンの工業美術学校の資料を調査して、新たに確認された最初期の貴重な作品。すでに学生時代に建築家のヨーゼフ・ホフマンに認められ、パリ万博など国際展にも出品しており、早い時期から実力を認められていた。シンプルな形を最大限活かした赤一色の器は、モダンなセンスが垣間見られるが、後の作品に比べると彼女の独創的な個性はまだ確立されていない。薄造りで知られる彼女とは印象が違ってちょっとびっくり。当時の時代背景が出てるのかな。それでも高台はいつものように小ちゃいですね。b y 福岡さん1970年頃 個人蔵 撮影:伊奈英次Estate of the artist 円熟期にブルー、イエロー、ピンクと色彩のバリエーションが増えていったなかのひとつ。口縁部の薄くてシャープなラインが、縁取りによって際立っている。刷毛で釉薬を重ねて塗ることで、濃い青と縁取りのブロンズが解け合って垂れ下がる、偶然の模様が美しい。日本の抹茶茶碗にも通じる奥深さを見いだすことができる。彼女は釉薬をヨーグルトのカップでそのつど少量ずつ作っていてブルーの作品はたくさんあるけど、それぞれが微妙に違うんですよね。b y 福岡さん1980年頃 個人蔵 撮影:上野則宏Estate of the artist小さな高台の独特のフォルムとルーシーの理想としたピンクが実現した鉢。外と内の両方に線彫りが施されていて、フリーハンドの繊細な線が魅力的。ロクロで挽いた形、表面の模様、釉薬の三つのバランスにより生み出された緊張感が観る人を釘付けにする。覗き込んだり真横から見たり、あらゆる角度から鑑賞してほしい。色とかたちの絶妙なバランスは、計画しながらも作っているうちに、こうで良いかなって感じで変化していったのではと思います。b y 福岡さんJR大阪駅から   で約1時間JR姫路駅から徒歩20分お手本になる女性を探している人に30