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概要

higaeri_arukutabi

 近江兄弟社と聞いて思い浮かぶのが、メンソレータム(現在はメンターム)。始まりはアメリカでメンソレータムを発明したハイド氏がヴォーリズと出会い、その活動に共感して日本での製造販売権を譲渡したことだった。ヴォーリズらは伝道船「ガリラヤ丸」で琵琶湖を横断して布教したというから、これもこの土地に元来あるものと新しさの融合だが、この船もハイド氏が寄付した。 ?ヴォーリズ学園ハイド記念館?も同様で、実に立派。長く残るような建て方になっている。階段や戸棚といった、人が触れる部分に対する細やかな配慮も見逃せない。住宅や教会、学校から商業施設まで、ヴォーリズは様々な建物の設計依頼を受けた。空間によって人々を集いたくさせる性格は、すべてに共通している。ヴォーリズらが土地を取得して住宅地とし、人々に「アメリカ町」と呼ばれた一帯。パートナーとして活躍した吉田悦蔵の住宅や2軒が接するダブルハウスなどの洋館が並ぶ。近江八幡市で初の名誉市民となったヴォーリズ。ゆかりある近江兄弟社の本社ビルの脇で、お祝いの花束を女の子が手渡している。(右)近江商人の信仰を集めた[日牟禮八幡宮]の参道から眺めた八幡堀。春は桜が彩る。(左)1877年に建てられた[白雲館]。唐破風を備えた和洋折衷な学校建築。八幡山のふもとの愛らしい住宅は、大阪朝日新聞社に勤めていた忠田氏が、郷里の後半生の住まいとしてヴォーリズに設計を依頼したもの。カフェの特別室として活用され、工房で作ったケーキなどを貸切で楽しめる。4つの特別室はどれも趣が異なり、暮らしやすい住まいの雰囲気が味わえる。さりげなくも手の込んだ階段にも注目。表面はカリッと香ばしく、中はふんわり。フルーツのコンフィチュールを添えた温かいスコーン540円(税込)ほか、美しい季節のスイーツも揃う。池田町洋館街ヴォーリズ像クラブハリエ日牟禮カフェ94