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概要

chizu_kyoto

 幼い頃から、地形の成り立ちや地図に並々ならぬ興味を抱いてきた梅林秀行さん。中・高校時代は図書館を行脚し、文献を読み漁ったとか。「いろんな地形や地図が頭に入っちゃって…。逆に、迷う楽しみを失いました」と笑うほど。少人数で街歩きを楽しむ大人気ミニツアー「まいまい京都」では、ガイドも務める地形の達人。彼が明かす極意は、凸凹に注目することだ。「のっぺりしているイメージがある京都ですが、実は様々な高低差があります」。強大な自然エネルギーがつくった断層による崖や坂。歴史の権力者が築いた建物や道のおかげで残った段差など、その素性は様々だ。「尊敬するタモリさんは、それらを〝土地の記憶?と名づけました。地形は変えられても、土地が覚えていると」。そんな記憶を探しつつ、京都らしいという決まり文句でひと括りにされてきた風景にツッコミを入れるのが梅林流。「街はボケているんですから、そこはツッコんでやらないと」。と、日焼けした顔でニヤリ。〝土地の記憶〟というボケに、ツッコミを入れる街歩きの楽しみを!ぼこ歩きのススメ坂道や段差は自然に出来たと、何となく思い込んでいる人も多いのでは。ところがそんな景色は、誰かor何かにつくられたものだったりします。何気なく通り過ぎていた高低差の裏に隠された、訳ありストーリーを紐解いてみましょう。段差と石には、知られざる物語が詰まっています。梅林秀行さんUMEBAYASHI HIDEYUKI73年名古屋生まれ。考古学を学ぶ生活を東京で送った後、04年に京都へ。京都高低差学会崖長。NHK『ブラタモリ』に4度も出演。16年5月発行のヒット作『京都の凸凹を歩く』(青幻舎)の第2弾が、2017年4月に発売予定。クルミパンとコーヒーが大好き。案内してくれるのは12