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概要

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8代目の山本典正さんが東京から実家の蔵元へ戻った時は、パック詰め日本酒が主力商品。胸を張れるお酒を、と蔵元改革に踏み切り、新たな看板商品創出に乗り出す。それまで杜氏しか知り得なかった情報をマニュアル化、蔵人全員で共有したのは画期的。手引書など存在しない職人世界に風穴を開け、蔵人の士気は格段に上がった。 改革後、すぐに名酒誕生とはいかず、蔵を代表する「紀土 KID」の味は、3シーズンの試行錯誤の果てに実現。名前には紀州に根をおろし、今後も成長していく子供の意味を込める。2014年秋から国際線のビジネスクラスに搭載、新たな舞台も用意された。 「紀土 KID」の誕生と同じ頃、業界の同志と集い、「若手の夜明け」と称する試飲会も開始。今や1000人超の動員数を誇る人気ぶりだが、これは当初、平和酒造がどのイベントにも誘われなかったため、立ち上げたそう。そんな紆余曲折をまとめた著書も刊行、若手のパワーを底上げしている。名酒を生んだ酒造りの手引書。平和酒造 ?和歌山・海南?平和酒造 [和歌山・海南] 昭和3年(1928)創業。高野山参道に寺のある僧侶の家系で、寺院跡にて蔵を営んでいる。蔵人は全国から集結。大卒者たちが、伝統を守る仕事に誇りをもち、高い意識で酒造りに励んでいる。www.heiwashuzou.co.jp◎買える店山中酒の店(データ→P90)酒のやまもと 京都店(データ→P91)酒 髙蔵(データ→P93)ほか柿渋で磨き上げた清潔な蔵に、新たな設備を導入。蔵人ひとりがタンク1本を仕込む蔵人仕込みも取り入れている。「紀土 KID」の定番は、やわらかく飽きのこない純米酒、清らかで滑らかな純米吟醸、華やかな旨みのある純米大吟醸。ほかに、夏場に販売される「夏の疾風」や、8月、11月、12月限定の大吟醸もある。3