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概要

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日帰り街あるき●2 旧居留地取材・文=尾添雄介写真=田村和成?兵庫・神戸市?港町・神戸の歴史を物語るレトロビル散策。 長年続いた鎖国が終焉を迎えた幕末、横浜、長崎、函館、新潟とともに開港された神戸の港。以来、150年近くにわたり港町として歴史を重ねてきた神戸の街には、今なお、他のどこにもないエキゾチックな風情が漂っている。私の場合、山手に広がる北野の異人館街よりも、かすかな潮の匂いが鼻をくすぐる旧居留地界隈の方がその風情は強い気がしてならない。 神戸港の開港とともに外国人船員のための住居や通商の場として造成された居留地は、ヨーロッパの近代都市計画に倣った整然な地割りが行われ、現在もその形はほとんど変わっていないという。そんな地で往時の面影を色濃く残しているのが、洋邦問わず名だたる建築家によって建てられた近代建築の数々。戦争や地震などの災禍に翻弄されながらも生き残り、港町・神戸の歴史を無言のうちに語り継いでくれているのだ。 できれば、シャッターを押す手を休め、その語りに耳を澄ませながらゆっくりと歩いてみてほしい。◎建築の様式美を愛でる。旧居留地界隈に立ち並ぶ名建築の様式美を愛でる街あるき。行ったり来たりもまた一興。旧居留地でしたいコト。◎近代建築を使ってみる。往時の面影を残しながらコンバージョンされたビルで、グルメやショッピングを楽しもう。◎港町神戸の現在を観る。旧居留地から少し足を延ばし、海辺の公園や手軽なクルーズで港町・神戸の現在を体感。国道2号線の歩道橋から望むシップ神戸海岸ビルディングと商船三井ビル。ハイブリッド車が走り、高層ビルが建つ時代になっても、その姿は堂々たるものだ。10