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概要

hokusetsu

 創業は江戸末期。「昔はダシを味わう、軟らかいうどんでした。先代が40年ほど前にゆがきたてを早く提供できるようにとコシのある細い麺を考案したそう」と6代目の巽正博さん。『細雪』の作者、谷崎潤一郎の妻・松子さんがこの麺を食べたことから、ささめうどんと命名。さらに6代目のアイデアで生まれたのが冷やしてコシを強調した麺に、甘い揚げ、天かす、すりごま、ショウガなどを合わせたこちら。つるりなめらかな麺と具の風味、品の良いダシがあいまって季節を問わず人気のひと品に。750円。●池田市西本町6-172072-751-364410:30AM~5:45PM/LO火曜休(祝日の場合は営業、翌日休)P3台吾あづま妻[阪急池田駅] MAP P5 B-1文豪の愛妻も食したたおやかな麺が、バージョンアップ!うどんを離乳食のように食べていた子が自分の子供を連れてきてくれることも。「長い常連さんが多いですね」と巽正博さん。店の一角には100年以上も前の行燈などが飾られている。北摂といえば、新しいオシャレな街というイメージが強いのではないだろうか? しかし、「大阪で最も古いうどんの店」といわれる[吾妻]を筆頭に、永く愛され続けてきた名店の存在も忘れてはいけない。時の流れとともに、街は変わり、世代は変われども、不変の魅力を持つそのひと品は唯一無二の地元の「宝」。珠玉の味を召し上がれ。吾妻の冷やしささめきつね1864年創業北摂の老舗、名メニュー地元で愛されるロングラン取材・文/山田佐和子 撮影/東谷幸一96