ブックタイトルM1610

概要

M1610

6 気持ち良くて新しい京都へようこそ。12 京都ド真ん中マップ。16 覚えておきたいキーワード2016。旨い! 京都白書。22 酒場の手練れを目指せ。男をアゲる、上等居酒屋。26 京都になかった、こんなバー。銀座のジントニ、上洛。28 ド真ん中から一歩離れた、ふたつの旨い町案内。リバーサイドで、はしご酒。川端二条／河原町五条34 かけもち? 間借り? いや、両方本気です!ダブスタ勝利の方程式。38 重鎮レストランが、街中へ新展開!山が動いた。41 特報! おや、バッキーさんを囲むおふたりは…。42 女3人、文化が根付く街をナナメ読み。京都カルチャーツアー。津村記久子／花房観音／野本かりあ49 どんな気分にもフィットする街。飲みの万能エリア。四条・烏丸御池が正解!56 ニュースな店を、4通りに遣い分け。新しい蕎麦屋の楽しみ方。62 一日乗車券を使ったサイコロ旅。205系統バスでいきがかりじょう。64 京都発のクラフト酒に、魅せられた人たち。これが私の〝つくる?道。◎特集　酒場が盛り上がってます。京都ド真ん中。いきなりリージョナルMeets Regionalno.340October 2016CONTENTS 10　河原町三条のランドマークと言えば?京都朝日シネマ?だった。と言っても2003年に閉館してるので、ひと昔以上前のこと。雑食だった高校生の頃に会員になって（確か千円で見られて会報も面白かった）、小作品やミニシアターブームの走りに触れた。館内のラックにいっぱい詰まったチラシもカッコよく見え、気になるものを持ち帰っては綴じていた。そう言えばあのバインダーどこにやったかな。……ということを、かつて映画館が入っていた?京都朝日会館?の、斜め向かいにあるビルの7階に上がって、久しぶりに思い出した。この夏大阪から移転したばかりのバー、?CINEMATIK SALOON?（P15）だ。心斎橋にあった頃は、ただただカッコいい空間に圧倒されがちだったが、改めてこの地で腰掛けてみると、スクリーンを背景にしたカウンターが、消灯された瞬間のシアターのような雰囲気に感じられて、ちょっと懐かしい。ここが烏丸御池に出来ていたら、たぶんこんな気持ちにならないだろう。　?朝日シネマ?で、タイミングが合わずに観られなかった作品がある。もうあそこで観られないのかと思うと、DVDを借りるのも気が乗らずそのままに。それなのに結局、レビューなどを「あーあ」となりつつ読んでしまい、あのチラシに載っていた女の子ふたりがどうなるか、あらすじだけは知っている。　今ではチラシの代わりにショップカードを集め…の毎日だけど、その中で10年以上経ってから、映画とも作品とも全然関係ないのに、昔を思い出す場所が河原町三条に出来た。もしかして『ゴーストワールド』も、そろそろ観てもいい頃なのかもしれない。イーニドとレベッカに会いに。金子綾 （本誌）